貞淑な美女

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060529-00000007-yom-soci


当方は重度の活字中毒ですが、最近は体力が落ちたため長編に挑めず、軽く読めるエッセイが主な通勤の友だったりします。
で、店頭で面白い本を探していた時に見つけたのが、米原氏の「ガセネッタとシモネッタ」でした。
「ガセネッタとシモネッタ」「ヒトのオスは飼わないの?」で見える陽気で太っ腹な文と、「真夜中の太陽」「不実な美女か貞淑な醜女か」で書かれる深くて高度な洞察。
やはり通訳はこれくらい頭の回転が良くて器が大きくないとやれないんだ、とひたすら感嘆したものです。
母も好んで読んでいたので、何か言語関連の話題になるたびに二人で「米原さんはああ書いてたよね」と参考にしていたりしたものです。
大変活躍されていた方ですので一度位はニュース等で氏の通訳を聞いているとは思うのですが、ちゃんと意識して聞いた事が無かった為、いつかきっちりと聞いてみたいものだと思っていました。


一度も「きっちり」聞く機会が無いまま亡くなられたのが心底悔やまれます。
謹んでご冥福をお祈りいたします。